明日発生してもおかしくないと言われている南海トラフ地震、この南海トラフ地震は100年周期前後で繰り返し発生していることが、発生確率の根拠として言われています。では、前回発生した南海トラフ地震はいったいどのようなものだったのでしょうか?
前回の南海トラフ地震は正式名称として昭和南海地震と言われています。和歌山県潮岬の南方沖を震源とするマグニチュード8.0の昭和南海地震が発生したのは、1946年12月21日のまだ夜も明けぬ午前4時過ぎのことでした。最も被害が大きかったのは、高知県の現在の四万十市に位置する地域で、市街地の8割以上が地震動による家屋の全半壊や、その後の火災による焼失などの被害を受けました。また、津波も被害も大きく、千葉の房総半島から九州に至るまで非常に広範囲に渡って各地の沿岸を次々と襲われました。最も波が高かったのは、和歌山県の北に位置する袋港で、6.5メートルを記録しています。これら地震や津波によって生じた主な被害は高知県、徳島県、和歌山県を中心に死者・行方不明者約1,500人、負傷者約2,500人、住宅被害は前回約11,000棟、半壊約2,000棟、浸水約33,000棟、焼失約2,600棟と甚大なものになりました。
よく大きな自然災害の前にはその前兆と思われる異常現象がたびたび見られるケースがあります。例えば動物達の異常行動などがそれにあたります。この昭和南海地震の場合は、各地で震源の方向への発光現象や、火柱のような現象が目撃されたということが記録されています。
和歌山の紀伊半島あたりから四国南方付近を震源とするマグニチュード8級の巨大地震ははじめに述べた通り100年~150年周期でたびたび発生している。昭和南海地震の前の南海トラフ地震は、さかのぼること約90年前の1854年に発生した安政南海地震です。また昭和南海地震(1946年)は、鳥取地震(1943年)、昭和東南海地震(1944年)、三河地震(1945年)と合わせて終戦前後における四大地震と言われています。
いかがでしょうか?日本における第二次世界大戦の終結である終戦記念日は1945年ですが、その前後で南海トラフ地震をはじめとする巨大地震が立て続けに発生していたことは皆さんあまりご存知なかったと思います。戦後復興だけでなく、自然災害により苦難を乗り越えて復興を成し遂げた日本の底力は目を見張るものがあると思います。ともあれ2018年現在、前回の南海トラフ地震から72年が経っています。タイミング的には今後20~30年後に次の南海トラフが発生してもおかしくない状況となっています。国や専門家などからしきりに地震対策など防災に対する啓蒙活動がなされていると思いますが、皆さんの意識はいかがでしょうか?これから家を建てようとお考えの方はしっかりと耐震や制震などの地震対策をプランニングしてください。制震システムGVA[ジーバ]は地震の揺れを最大70%軽減して建物と住まう人を守ります。建築基準法は最低限度の基準であるということを肝に銘じておきましょう。