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小さい地震でも要注意!津波の恐ろしさ


はじめに

 地震の二次災害で恐ろしいものの一つに津波が挙げられます。津波は大きい地震が起きた時のみ発生すると思われがちですが、実はそこまで大きい地震でなくても津波が起きる場合があります

今回は津波のしくみや恐ろしさについてお話いたします。

 
 

津波はどうして起こるのか

 そもそも津波はどうやって発生するのでしょうか。 海底の下の浅いところで地震が発生すると断層の運動により海底の地盤が上がったり下がったりします。この地盤の変動によって海水が動き、大きな波となって四方八方に広がることで津波が発生するのです。

 津波は波長が長く、凄まじい力で陸地に流れ込みます。 そして津波は何度も押し寄せる性質があります。津波は水深が深いほど津波の速度は速くなるため、陸地に近づくほど速度が落ちます。その間に後ろの波が前の波に追いつくことで複数の波が重なり陸地に押し寄せます。この時後の方から来た波の方が高くなる場合があります。

 特に注意が必要なのは岬の先端V字型の湾の奥など津波の力が集中しやすい地形の場所です。大きい地震が起きた際は絶対に近づいてはいけません。

津波の規模と被害

 津波が陸に到達した場合、木造住宅だと高さ1mで部分的に破壊され、2m以上で全壊すると言われています。

 鉄筋コンクリートの建物の場合住宅は5m、ビルは10mの津波であれば持ちこたえられると言われています。ただし一般的に5mを超えるものは巨大津波と呼ばれており飲み込まれたら命に危険が及ぶので、警報が出たらただちに高台やビルなどの安全な場所へ避難しましょう。

 また、1mの津波でも人や建物が流されることも十分にありますので海の中にいた場合はすぐに上がって海岸から離れましょう。

小さい地震でも津波って起きるの?

 一般的に津波は大きい地震が起きた時に発生すると思われがちですが、実はそれほど大きい地震でなくても津波が発生し多数の犠牲者を出した事例があります。

 それが明治29年(1895年)6月15日に発生した「明治三陸地震」です。この地震は最大震度4程度の比較的大きいものではありませんでした。というのも、断層が地下深くの場所で比較的ゆっくりすべったため揺れ自体はあまり大きくなかったのです。

 しかしこの時海底が動いたことで高い津波が発生し、三陸海岸に到達したのです。死者はおよそ1万8000人、倒壊家屋はおよそ6800戸と甚大な被害をもたらしました。



チリ地震が日本にもたらした津波被害

 恐ろしいことに外国で起きた地震でも日本に津波の被害をもたらした例もあります。 1960年5月23日にチリ南部でマグニチュード9.5の超巨大地震が発生しました。この時に生じた大きい津波が太平洋を横断し、チリのほぼ真裏に位置する日本に到達しました。

 このように非常に遠い場所で生じた津波を遠地津波と呼び、強い揺れを感じない、到達までに長い時間があるなどの特徴があります。被害は北海道から沖縄までの太平洋側のほぼ全範囲にまで及びましたが、特に被害が大きかったのは岩手県と宮城県で、岩手県では1888戸、宮城県では2578戸の家屋が倒壊、流失しました。 

まとめ

 津波は大きい地震が起きたときのみ発生するわけではありません。比較的大きい地震でなくても日本で起きた地震でなくても津波が発生し、犠牲者が出た例もあります。

 「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉もあるように、いつ地震による津波が発生してもおかしくありません。
 地震や津波など、どんな災害が起きたとしても冷静かつ迅速に対応出来るよう、日頃から意識を高めることが大事なのです。

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