先日、台湾でマグニチュード6.4大きな地震がありました。2018年2月9日時点で死者17人、けが人300人近くとなっており、多くの行方不明者が以前見つかっていない状況です。日本の隣に位置する台湾はフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境目上に位置する島国の為、日本同様に昔から大きな地震が多発する国です。では、台湾や日本以外の世界の国々の地震被害はどれくらいのものなのでしょうか?
近年被害が最も大きかった地震は2004年インドネシアで発生したスマトラ島沖地震です。マグニチュード9.3、死傷者数22万人を超え被害総額も10億ドル近くにもなった大地震でした。その被害の大半は巨大な津波によるものでした。内陸部で発生した大地震では2015年ネパールで起こったネパール地震があります。マグニチュード7.8、死者9千人近くにのぼったこの地震の被害を大きくしたものはレンガ作り等の耐震性がとても低い建築様式が主な原因といわれています。南米大陸でも大きな地震は過去何度も発生しています。近年では2016年エクアドルで発生したエクアドル地震があります。マグニチュード7.8、死者650人の被害の多くはネパール地震同様に建物の倒壊によるものでした。
では、世界中では一年間に一体どれくらいの地震が発生しているのでしょうか?下のグラフはアメリカ地質調査所の調査による、世界で発生したマグニチュード別の地震回数の表になります。ご覧の通りおびただしい数が発生しています。
マグニチュード | 回数(1年間の平均) | 備考 |
M8.0以上 | 1 | 1900年以降のデータによる |
M7.0 – 7.9 | 17 | 1990年以降のデータによる |
M6.0 – 6.9 | 134 | 1990年以降のデータによる |
M5.0 – 5.9 | 1,319 | 1990年以降のデータによる |
M4.0 – 4.9 | 13,000 | 推定値 |
M3.0 – 3.9 | 130,000 | 推定値 |
また、1年間の平均でみた日本及び日本周辺で起こっている地震の数は表2のとおりです。表1と比べてみると、日本及び日本周辺では、世界で発生する地震のほぼ1/10にあたる数の地震が発生していることが分かります。
マグニチュード | 回数(1年間の平均) |
M8.0以上 | 0.2(10年に2回) |
M7.0 – 7.9 | 3 |
M6.0 – 6.9 | 17 |
M5.0 – 5.9 | 140 |
M4.0 – 4.9 | 900 |
M3.0 – 3.9 | 3,800 |
また、1年間の平均でみた日本及び日本周辺で起こっている地震の数は表2のとおりです。表1と比べてみると、日本及び日本周辺では、世界で発生する地震のほぼ1/10にあたる数の地震が発生していることが分かります。
いかがでしたでしょうか、日本以外でも地震の被害を受けている国々がたくさんあることがおわかりいただけたのではないでしょうか。世界の中でも日本の地震発生回数は多いことがわかります。地震対策は日本だけでなく全人類共通の課題です。耐震と制震を組み合わせる等の考えも家づくりの際は検討してみてはいかがでしょうか。
※参照元:気象庁 地震について