北海道で発生した「北海道胆振(いぶり)東部地震」から6年が経ちます。人々が寝静まった夜中に起きたということもあり、昼間に起きる地震とはまた違った恐怖を感じた住民も多かったと思います。この地震で一番の問題になったのが「ブラックアウト」ですが、これは一体どういったものなのでしょうか。
「北海道胆振東部地震」は2018年9月6日午前3時7分に胆振地域中東部を震源として発生したマグニチュード6.7の地震で、震源地に近い胆振地域の厚真(あつま)町で最大震度7を観測しました。
北海道で震度7を観測したのは史上初めてのことです。死者は計42人、重軽傷者762人、全壊した建物は462棟という被害をもたらしました。このような被害もさることながら、この地震で最も深刻だったのが「ブラックアウト」という現象でした。
「ブラックアウト」とは、電力会社の管轄地域全てで停電が起こる現象を指します。道内全域で最大295万戸が停電し、電力の完全回復に約45時間かかったとされています。
道内で最も多くの電力を賄っていた「苫東厚真火力発電所」が停止し、その後も水力発電所や風力発電所も相次いで停止したことで電気の供給が出来なくなり、ブラックアウトの発生につながったということです。
今までも地震によって停電する例はありましたが、ここまで大規模な停電は日本では初めてのことでした。真夜中の停電ということで辺りが暗闇に包まれ、一層不安に思った方も多いことが予想できます。
地震などで停電した時に備えて、リビングや寝室に懐中電灯を置いておきましょう。蓄光テープを段差のあるところに貼っておくのもおすすめです。
停電したら懐中電灯を使って移動し、電化製品のプラグを抜いておきましょう。特にアイロンや電気ストーブのような発火性のある器具は、電気が戻った後の火災リスクがあるため挿しっぱなしは厳禁です。ブレーカーをオフにしておくのも忘れないようにしましょう。停電中はリビングなど、一か所に集まって過ごすことで電気の節約にもなります。
今後30年以内に発生すると言われている南海トラフ地震も、どの時間帯で発生するかわかりません。いつ発生しても適切な行動を取れるよう心掛けたいものです。