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宮崎地震で注目…「南海トラフ地震臨時情報」とは

はじめに

 8月8日午後4時42分、宮崎県沖を震源とした震度6弱、マグニチュード7.1の地震が発生しました。この地震で気象庁は制定以降初めて「南海トラフ地震臨時情報」を発表しました。

 あまり耳馴染みのない言葉で驚いた方も多いと思いますが、これはどういうもので、なぜ発表されたのでしょうか。

「南海トラフ地震臨時情報」とは

 「南海トラフ地震臨時情報」とは2019年に運用を開始したもので、南海トラフ沿いで異常な現象が確認され、地震発生の可能性が普段より高まっていると判断された時に気象庁から発表されます。

 「異常な現象」について具体的に言うと「南海トラフ地震の想定震源付近でマグニチュード6.8以上の地震が発生、または通常と異なる『ゆっくりすべり』がした」ことを指しています。異常な現象が発生してから5分から30分後に「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」という発表が出され、さらに2時間後に調査結果の発表が出されるというのが基本的な流れになります。

 発表される情報は「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」の3種類があります。

「巨大地震警戒」は、南海トラフ地震の想定震源域内のプレート境界においてマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価された場合に発表され、巨大地震の発生を警戒するべきだということを示しています。

「巨大地震注意」は、南海トラフ地震の想定震源域内のプレート境界においてマグニチュード7.0以上8.0未満の地震、または通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価された場合に発表され、巨大地震の発生に注意するべきだということを示しています。

そして「調査終了」はこの2つのいずれも当てはまらないと評価された場合に発表されます。

どう気を付ける?

 今回の宮崎地震で発表されたのは「巨大地震注意」です。気象庁は、震源付近に住んでいる人は8月8日から15日まで震度6弱程度の地震に注意し、いつ大きな揺れが発生しても避難できる体制を整えておくようにと呼びかけました。

 「巨大地震注意」の発表が出された場合、過度に心配する必要はありませんが、だからと言って楽観的に考えるのも適切ではありません。大きな地震が発生した時に備えて家具を固定したり避難場所や家族間の緊急連絡方法を確認したりすることが重要です。

 お年寄りや体の不自由な方は事前に安全な場所へ移動しておくのも良いでしょう。また、夏休み中の発表ということもあり旅行の予定を立てていた方も多いと思います。

 もし旅行で知らない場所に行く際にこのような発表があった場合は速やかに避難場所や経路の確認をしましょう。

まとめ

 結果的に指定された期間中、宮崎県付近で地震は発生しませんでした。しかし、だからと言って巨大地震発生のリスクが消えたというわけではありません。いつ地震が発生しても生存できるように備えはしっかりとしておくべきなのです。

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