今年の元日に能登半島地震が発生してもうすぐ8か月が経とうとしています。現在、被災地ではどのくらい復興が進んでいるのでしょうか。
2024年1月1日、石川県の能登地方を震源とした地震が発生しました。輪島市と志賀町で震度7、七尾市や珠洲市で震度6強の地震が観測されました。また、石川県だけでなく新潟県や富山県、福井県でも震度5強以上の地震が観測されました。
この地震により341人が死亡し、6273棟の家が全壊しました。特に被害の大きかった輪島市では観光名所である朝市を中心に大規模な火災が発生し、6日に鎮火されるまで約300棟の家を焼きつくしました。断水や電柱の倒壊によって消火栓が使えなくなったり津波による引き潮の影響で川の水位が下がったりと複数の原因が重なった結果、消火活動が思うように出来ず被害が拡大してしまいました。
現在、道路の復旧が少しずつ進んでいるものの今でもがれきが撤去されていない地域があるなど完全な復興にはまだ時間がかかると予想されています。
また、各被災地では避難所で生活している方がまだ大勢います。住み慣れた我が家を離れての避難所生活はストレスも多いため精神疾患や持病の悪化などの不調をきたし、最悪の場合は死に至る恐れもあるため、建物の修復など早急な対応が必要となっています。
仮設住宅の建設は今年の8月末に全て完了する予定で、代わりの住居として避難所から移り住みたいと考えている方も多いとのことです。
そんな中、大規模火災の被害に遭った朝市が7月10日に再開されました。輪島市にある商業施設の一部分を借りテントを常設して対面販売を行う形式で、復活した朝市には多くの人が訪れ買い物を楽しみました。朝市自体は猛烈な炎に焼かれ建物の解体が思うように進んでいない状況が続いていますが、住民は一歩ずつ前を向いて進んでいると感じます。
能登半島地震から8か月経っていますが、完全な復興はまだ遠いという印象を受けます。それでも住民は絶望に打ちひしがれながらも少しずつ前を向いて頑張っています。ボランティアや義援金、石川県へ足を運ぶこと、私たちもそれぞれの復興支援で応援していきたいものです。
また、近年、南海トラフ地震の危険性が高まっており、より大きな被害が心配されています。その時どのような行動を取るべきかを改めて考え、備えておきましょう。