日本の地震の歴史をひもとくと、マグニチュード(M)8級の海溝型巨大地震が100~200年間隔で起きていることが分かります。
この地震のサイクルは、エネルギーを蓄積する「静穏期」と、緊張が一気に開放され大地震が起こりやすい「活動期」とに分けられます。
例えば西日本では、M9級の南海トラフ大地震の活動期に入ったと考えられており、国をあげてその対策に動いています。
また関東では甚大な被害をもたらす首都直下型大地震がいつでも起こりうることが、多くの専門家によって指摘されています。
「車に気をつけてね」「火の元、ちゃんと確かめた?」普段私たちは家族との会話の中で、ごく自然に事故や災害についての注意を呼びかけます。
交通事故や火災、空き巣など身近なところは注意を払っても、スパンの長い大地震についてはつい他人事と思ってしまうもの。
しかし、30年以内に日本で巨大地震に遭遇する確率は、私たちが普段から気にしている他の災害・事故との遭遇率よりも圧倒的に高いのです。
活断層は特定することさえ難しく、また断層型の地震の発生を予測することはとても困難です。
ただ、特定された活断層が日本列島全体に分布していることは事実です。
地図上に小さく見える断層でも、「阪神淡路大震災」のような甚大な被害をもたらす地震の原因となることがあります。